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【中小企業の銀行対策】売掛金は何があっても回収する

中小企業の決算書、中でも貸借対照表(B/S)の精度の高低を決するポイントの一つが、「売掛金の健全性」です。

勘定科目明細を見てみると、大口売掛金は売掛先、金額が記載されていますが、「その他、いくらいくら」と記載されていることが珍しくありません。

もっとも、悪意はないケースがほとんどで、小口の売掛金を「その他」で引っ括るのは何ら不思議ではありません。

ところが、例えば、「あれれ、この売掛金、去年の決算書にも記載されてるやんけ? 金額も一緒や」ともなれば、一眼で、「あれれ、この売掛、実質、焦げてるんと違うか」と見られてしまいます。

売掛先が破産法に基づいて債務整理をするケースなどは、大手を振って貸倒で損金計上できますが、困るのは、「売掛先は営業中なんやけど、もう2年も売掛がもらえてない」というケースです。

このようなケースが発生する要因の多くが、「お客様とのトラブル」です。

元々、中小企業の取引は口頭でなされるケースが多く、ましてや、保証金や担保を徴求するのは現実的ではありません。

なので、保全はゼロなので、売掛金がもらえず、商品も回収できなければ、二重の痛手です。

 

中小企業の場合、取引上、力関係が弱いことが多いため、商談時に回収条件を曖昧にしてしまいがちです。

とにかく、売上を計上することが最優先になってしまうので、「御社の締め日、支払日は?、なら、当月末で締めて請求書送らせてもらいますので、御社の支払日である来月の25日、集金にお邪魔して、その際、小切手を頂戴する、ということでよろしいですね」というやりとりが省略されてしまいます。

回収条件だけではなく、取引の詳細が曖昧だと、商品を納品した後、先方からクレームが出てしまって、支払ってもらえないというケースも散見されます。

 

売掛金の回収不能、回収遅延は中小企業の資金繰り余力低下に直結します。

中小企業経営者は、特に営業担当者に対して債権回収にまで責任を明確化し、実質的な不良債権の発生を全力で食い止める必要があるのです。