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【中小企業の銀行対策】回収と支払サイトのギャップを認識する

中小企業で「あるある」なのが、「試算表で利益が出ているのに、なんでカネが増えへんのやろ?」という経営者の独り言です。

「試算表で利益が出ていれば、おカネは増えるはず」。

感覚としてはそうなのですが、実はそうは行かないケースがままあるのです。

 

特に、中小企業の場合は、大企業との比較で、相対的に競争が激しかったりするため、「支払は締後75日後で頼みますよ」とか、ましてや、「締後30日後半金半手でね、手形は120日」とお客様から言われてしまうと、(そんなん、めちゃくちゃや!)と心の中で叫び中で金切り声を上げながらも、「すんません、うちの会社厳しいんで、もう少しお支払い、早くならないでしょうか」とは、中小企業経営者や営業マンは言えないのが現実のところです。

このため、口頭での取引の合意があったとしても、先方からの回収条件を曖昧にしたままになっているケースが多くみられるのです。

このように、中小企業がB to Bで商売をしようとすると、回収サイトが長くなってしまうのです。

 

他方、支払に関してはまるで逆です。

「当社は、締後30日以内、支払日は午前中に着金確認できないと取引を止めさせて頂きます」なんて、大手の仕入先からは当たり前のように言われてしまいます。

このように、中小企業がB to Bで商売しようとすると、支払サイトは短くされてしまうのです。

 

お客様からは同業他社への乗り替えをチラツカされて、なかなか売掛金が回収できない(回収サイトが長い)一方で、仕入先からは「はよ、払えや」と買掛は早く払わなければならないとなると、回収と支払のサイトギャップが発生してしまいます。

これでは、いくら、発生ベースの試算表の損益計算書で利益が出ていても、おカネ(FCF、フリーキャッシュフロー)は増えません。

キャッシュベースでの本業の「経常収支」はいくら頑張っても、プラスにはなりません。

勢い、運転資金が必要となるのが当然なので、こういう回収と支払のサイトギャップが発生するケースには、資金繰り表上で本業での経常収支がマイナスとなっていることを金融機関に明示して、経常外収支の運転資金借入金を支援してもらうのが合理的です。

 

中小企業経営者の中には、「なかなかキャッシュが増えんなあ」という悩みを持っている方もいらっしゃることと思います。

一度、お客様からの回収と、仕入先・外注先への支払の状況を点検してみて、「なかなかキャッシュが増えんなあ」という原因を突き詰めてみればいかがでしょう。