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【中小企業のコロナ禍生残り策】特例リスケ終了時の返済再開について考える

オミクロン株が猛威をふるう今ですが、一番当初のコロナ拡大期からちょうど2年が経過しようとしています。

ちょうど、2年。

今や、コロナ禍が当たり前の世の中となりましたが、まだまだ中小企業に新型コロナウイルスが与えている影響は甚大です。

 

この2年間、弊所が関わらせていただいてきたコロナ禍で苦しむ中小企業は、コロナ資金を調達して、調達しまくって、それでは足らずに、特例リスケジュールに踏み切り、取引金融機関各行の協調体制を頂いて、元本返済を猶予してもらってきました。

そして、特例リスケジュールは今年3月一杯で、期限切れとなる中、新型コロナウイルス感染拡大期の比較的初期から特例リスケジュールを実行していただいた中小企業にとっては、特例リスケジュールが終了するタイミングが近づいてきています。

 

もちろん、この2年間で抜本的に会社を立て直して、調達したコロナ資金を含めて、元本返済を当初の約定通りに再開できればそれに越したことはありませんが、残念ながら、想定以上に長引いてきている新型コロナウイルスの影響によって、当初の約定通りに戻せるケースは、おそらく皆無に等しいと私は勝手に考えています。

脱・特例リスケに向けて、都道府県の再生支援協議会のご協力を頂きながら、経営改善計画を作成するわけですが、元本返済をいかように再開していくかは、非常に悩ましい問題です。

債権者である金融機関としては、もう2年間も元本返済猶予したのだから、いくばくかでもいいから元本返済を再開して欲しいという立場ですが、経営コンサルタントとして、私が客観的に見る限り、FCF(フリーキャッシュフロー)がマイナス(本業で支出が収入を上回っているイメージ)の状況下で、果たして、元本返済が再開できるのか、夜が眠れなくなるほど、考えて、考えてしまいます。

また、FCFがマイナス(返済原資がない)の中で、元本返済再開を強行してみても、近い将来、資金ショートして、やっぱり、再度、フルリスケせざるを得ないというのは、おそらく最悪です。

一方、「借りたカネは返さねばならない」ので、いつまでも元本据置というわけにはいきません。

特例リスケジュール終了時の元本返済の再開は極めてデリケートで、難しいタスクです。

 

ただ、特例リスケジュール終了時に作成する経営改善計画書は、おそらく計画期間10年間という長期計画になりますが、コロナ禍、アフターコロナの中、どうやってトップラインを引き上げていくのか、コストはどのように見直すのかを明確にする絶好のチャンスでもあります。

 

とはいえ、コロナ禍で苦しむ中小企業にとっては、経営改善、もっといえば経営再建を実現していくためには、取引金融機関各行の協力が必要不可欠です。

コロナ禍をしっかりと生き抜くためにも、中小企業経営者は、コロナ禍を当たり前としてしっかりとした成長軌道を描き、それを実行していくことが必要なのです。