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【中小企業の銀行対策】個人信用情報をあなどってはならない

弊所では、基本的に中小企業の銀行対策を業務としているので、金融機関のリテール業務についてはやや明るくはありません。

また、企業の場合、帝国データバンクや東京商工リサーチの企業情報は存在しますが、あくまでも民間企業の独自のデータベースであるため、信用状態を包括的に網羅した企業情報というのは存在しません。

 

他方、個人の場合は、様子が違います。

銀行系、信販系及びクレジット系の個人信用情報が厳然と存在し、それぞれの個人信用情報機関が相互に情報を交換しています。

氏名、住所、生年月日等の個人情報をキーとして、個人信用情報データベースが網羅的に構築されていて、銀行、信販及びクレジットの各業種業態の金融機関等が個人信用情報を把握することが可能となっています。

例えば、個人のクレジットカードの引き落としが残高不足で支払期日にできなかったり、ローンの月次約定返済が遅延すると、個人信用情報データベース上で事故登録をされてしまいます。

クレジットカードの引き落としが残高不足でできなかった場合、感覚的には、手形小切手の「不渡り」に相当すると考えて差し支えありません。

「つい忙しくて、うっかりしていて、引き落としができなかった」というのは世の中的にはあるあるなのでしょうが、実は個人信用情報が汚れてしまいます。

いざ、「そろそろ家を買って、住宅ローンを組もう」となった時、銀行のローンセンターの店頭で、「大変申し訳ございませんが、当行では住宅ローンの取り組みが難しい状況でございます」と慇懃無礼なまでにお断りされてしまいかねません。

更に、気をつけなければならないのが、携帯電話の割賦販売の支払い遅延です。

今の世の中、なくてはならないスマートフォンですが、度重なる督促を無視していると、携帯キャリア系の信販会社から「異動」登録がされてしまうと、晴れて、いわゆる「ブラック」の仲間入りです。

「たかが携帯、大したことないわ」とたかを括っていると後々、痛い目に合ってしまいます。

 

また、中小企業経営者の場合、金融機関担当者から付き合いで「社長、1年だけゴールド、お付き合いして下さい」と頼まれて、「ああ、ええよ。あんたがそういうんやったらしゃあないな」とゴールドカードの申込書を記入した後、もし「ブラック」になっていれば、金融機関に対して、経営者としての信用失墜は必至です。

「あの社長、ブラックやから、連帯保証人取ってるけど、この会社、撤退回収やな」ということにもなりかねません。

 

恐るべし、個人信用情報。

特に中小企業経営者は個人信用情報をあなどってはいけません。

もしも、「オレ、もしかすると、コシン、汚れてるかも」と心当たりのある経営者の方は、ご自身の個人信用情報は取得できるため、ぜひ、ご自身の個人信用情報を取得してみてはいかがでしょう。