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【中小企業の銀行対策】金融機関役職員の肩書きに注目

中小企業の多くの組織体は、オーナー社長がトップで、組織図的には横長です。

部長や課長といえども、オーナー社長が絶対権限を持っているため、組織図はどうしても横長になってしまいます。

 

他方、大手企業、中でも、金融機関は規模の大小を問わず、組織図的には、ピラミッド的組織です。

金融機関では、組織上の権限が明確化されており、組織上の権限を逸脱すると、人事上の懲罰が待ち受けていたりします。

特に、貸付実行を始めとした稟議書の取り扱いは、中でも厳格で、例えば、ここまでなら部店長決裁でOK、それ以上ならば本部審査部(融資部)に稟議を上げ、決済権限が部長、担当役員、果ては、頭取決裁などなどと絶対的に決められています。

 

本部はとにかく、中小企業経営者が金融機関と対応するのは、支店、営業部、支社、法人営業部といった現場の営業店です。

営業店には、部店長をトップとして、次席(副支店長、次長)、役席(支店の課長、支店長代理、部長代理等)や肩書きのないヒラ行員といった人々が、中小企業経営者に相対峙することになるわけです。

さらには、調査役といった金融機関ならではの肩書きを持った方もいますし、副支店長の中でも、上席副支店長とか筆頭副支店長といった中小企業では馴染みの薄い肩書きも存在します。

このため、場合によっては、金融機関側の同席者が担当者に加えて、二人、三人と増えてくると、ふと、中小企業経営者からすると、「誰が一番えらくて、権限持ってるんや?」と当然の疑念が頭をもたげます。

一般に、部店長と次席は管理職(経営職ともいう)で会社側の人で、役席者以下は組合員です。

ここで念頭に置いておかなければならないのが「組合員」であるか否かです。

ほとんどの金融機関では、非管理職は従業員組合(労働組合を名乗るケースもあるし、小規模な金融機関の場合親睦会等)に属するユニオンショップ制度を取り入れています。

このため、役席以下は組合員で、次席に昇進すると組合を抜けて経営側の人になります。

中小企業経営者が念頭に置いておかねばならないことが、次席以上が対応しているということはめちゃくちゃGoodな先か問題先かどちらかということです。

 

更に、中小企業経営者が留意すべきことが「肩書きを間違わない」ことです。

究極のピラミッド型組織である金融機関に勤めている役職員にとっては、「肩書きが全て」みたいなところがあることを忘れてはなりません。

次長なのに、「(支店の)〇〇課長、・・・」などと呼びかけるようなことがあれば、次長さんは間違いなくヘソを曲げてしまいます。

 

多くの金融機関では、店舗の統廃合(一箇所に複数の営業店が同居する「店舗内店舗」を含む)が進んでいます。

店舗の統廃合は、即ちポスト削減に直結します。

今や、金融機関に入行しても、出世の道は決して平坦なものではありません。

 

中小企業経営者は、金融機関とお付き合いしていく以上、金融機関の役職員について、理解をより深める必要があるのです。