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【中小企業経営者の心得】年末年始の休業が永遠に続く取引先に要注意

今年も残りわずか。

1週間後はちょうど大晦日。

テレビ番組も歳末モードで、押し迫ってきていることを痛感させられます。

来週には、順次、大企業も、中小企業も、小規模事業者も、順次、年末年始の休業期間に突入していきます。

去年も今年も大忘年会とはいかず、年末年始の休業期間は静かにスタートする気配です。

 

この時期、年末年始は、取引先の倒産、突然死に要注意のタイミングです。

12月31日付の支払手形の決済日は年明け1月4日なので、不渡りの確定は年明けです。

12月31日期日の支払手形を落とせず、不渡り必至となれば、「この決済を凌いでも、その後もずっと大変やし、いっそ、弁護士先生にお願いしてさっさと会社を手仕舞いしてしまえ」と考える経営者がいないとも限りません。

また仮に「破産手続きの準備に入り、事業を停止、当職が事後処理を一任されています」という具合の張り紙が会社の出入り口に掲示されていても、遠目には、年末年始の休業を知らせるビラにしか見えません。

取引先も、金融機関もお休みとなる年末年始は、過剰債務を抱えている企業にとっては、絶好の債務整理のチャンスで、永遠に、年末年始の休業となってしまいます。

 

仕入先、外注先や金融機関等、債権者が年末年始の休業期間中に事業停止、破産手続きに向け代理人弁護士一任となることを知るのは、早くて年明け1月4日です。

おとそ気分が抜けない1月4日に、年始初出勤してみれば、代理人弁護士からの通知書がファックスで届いていたりすれば、おとそ気分は一撃で吹っ飛びます。

新年早々、いきなり売掛金と受取手形が焦げ付いてしまいます。

 

さらに、悲惨なのは、従業員です。

債務整理、破産手続きへの移行は、経営者のみ、ごく限られた者しか知りません。

従業員は初出社の日、会社の鍵は替えられていて事務所や工場に入れず、社長も幹部も姿を表さないだけではなく、銀行員や債権者が事実確認に押しかけてくるので、「おれ、新年早々、いきなり失業やないか!」と思い知ることになり、失業給付の手続きのためハローワークにまっしぐらです。

 

このように、年末年始の休業期間は、債務整理の絶好のタイミングです。

このような突然死は防ぎようがないといえばそうですが、日頃から、信用不安のある取引先との取引には慎重になる必要があるのです。