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【中小企業の銀行対策】担当者の力量の差を許容する

非上場の中小企業にとっては、メインバンクとの信頼関係は極めて重要なものです。

また、金融機関はその組織の性格上、カチカチで、上位下達、指揮命令系統がしっかりしていて、意思決定のほとんどが「稟議」によって決せられ、意思決定の至るプロセスもしっかりと記録に残されています。

中小企業経営者からすると、「そこまでがんじがらめでやらなくてもええやんか」と思えるほどです。

 

とはいえ、組織としての金融機関の構成員は、紛れもなく、生身の人間です。

優秀な人も、出世街道をしっかり登っていけてる人もいる一方、同期よりも昇進が明らかに遅れていたり、プライドが高いあまり上から目線の人もいれば、コミュ力が不十分な人が混在するのが現実です。

中小企業経営者からすれば、コミュ力が高くて、話が早くて、切れる奴が望ましいと思われますが、場合によっては「あちゃ、この担当者はハズレやなあ」とガッカリさせられるケースもなきにしもあらずです。

他方で、組織としての金融機関の一構成員である担当者をコケにするのはルール違反です。

上席を呼び出して、「こいつ、気に入らんから、担当、変えてくれ」はご法度で、みっともないことでもあります。

 

幸いなことに、金融機関担当者は、必要以上の癒着を防ぐためにも、定期的に人事異動が行われます。

転勤もあれば、営業店内でのジョブローテーションもあります。

このため、万が一にも、中小企業経営者が「こいつとはソリが合わん」というケースが発生しても、早ければ2年、長くても5年程度で、交代していきます。

ここは我慢のしどころで、でも、「早よ、こいつ転勤してけ〜、早よ、こいつ転勤してけ〜」とばかり、夜な夜な呪いの人形にでも釘を打ち付けることで、モヤモヤを解消する手もあるかもしれません。

 

カチカチの金融機関であっても、いろいろな人がいるのは当然です。

部店長を経て、役員に登用される方もおられる一方で、万年代理で管理職にならずに定年を迎える人もおられるわけで、それはそれで、多様性です。

出世が全てではないのかもしれません。

 

金融機関でさえ、多様性の時代です。

担当者に力量の差があったり、好き嫌いが出てしまうのは止むを得ないところで、その力量の差や好き嫌いを許容できるような中小企業経営者でなければならないのです。