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【中小オーナー経営者の心得】会社の状態が一番良いタイミングで事業を承継させる

世間では、高齢化の進展があちらこちらで報道されていますが、中小企業オーナー経営者の高齢化は、世間並みとは比べ物にならない位、進んでいます。

多くの創業経営者は、バブル期に独立創業しています。

平成の始めに35歳で独立していれば、もう70歳目前です。

もちろん、創業経営者は、退職後のサラリーマンと違い、より一層健康に気を配りながら元気にバリバリやっていらっしゃいます。

「まだまだ、若い奴らには負けへんのや」

とはいえ、オーナー経営者だからこそ、体が資本、気力体力十分ながら、「あれれ、ちょっと疲れやすくなってきたし、目もしょぼしょぼ」

ふと気がつくと、「俺も歳なんかいな」と不安がよぎります。

理想的には、息子に継がせて、代表取締役社長息子、代表取締役会長が創業経営者、というのがうまい引き継ぎ方です。

実際、営業面は比較的息子に渡しやすいのですが、一番最後まで渡しにくいのが「銀行取引」です。

「俺やから、支店長が応対してくれるんやし、担当の奴もいつも支店のエースばかりやし、これが俺の創業経営者としての矜持や」という具合です。

他方、連帯保証債務や担保が従来から適切に見直されなかったりして、金融機関側も「今のままでええや」となってしまいがちです。

経営者保証ガイドラインの世間であるにもかかわらず、会社と個人を明確に分けることで、個人保証を外していくことがスルーされてしまっていたりします。

「銀行取引」は、中小企業にとって、最もデリケートで、重要な経営課題です。

 

一方で、息子に社長を注がせるタイミングは、経営者保証ガイドラインを勝ち取りに行くいいタイミングでもあります。

「会社とオーナー一族とはしっかり線引きをしている」ことを明確化することで、数年の期間を経て、若社長の連帯保証債務を外すことができれば、オーナー一族としては安心安心です。

経営者保証ガイドラインを勝ち取るためにも、会社を息子に渡すタイミングは、会社の状態が最も良いことが必須です。

過去最高益であったり、長期借入金の返済がどんどん進んで、現預金が借入金を上回る実質無借金となるタイミングが息子への最高のバトンタッチとなります。

 

事業の承継は一夜にしてならず。

創業社長だからこそ、引き際を明確にして、そのタイミングに向かって、会社を最高の状態に導いていくことが創業経営者の責任なのです。