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【中小企業の銀行対策】コロナ資金の返済負担増に備えよ

新型コロナウイルスが国内に蔓延するようになって、間も無く丸2年が経過しようとしています。

第4波、第5波の時のような事実上のロックダウンの状態からは脱し、幸いなことに、現在の国内感染者数は低水準に維持されて、飲食店の自粛営業もほぼ解消されつつあります。

With コロナ、After コロナが徐々に浸透してきていて、中小企業経営環境も最悪きを脱したと言えるでしょう。

 

一方、様々な業種、業態で、民間、政府系問わず、コロナ資金を大半の中小企業が調達したものと考えられます。

むしろ、コロナ資金を調達せずに済んだという中小企業の方が少数派なのではないかと感じられる程です。

 

やむを得ないことながら、未曾有のコロナ禍で公的部門による民間企業への経済活動自粛が呼びかけられたことによって、一般の我が国の市場がねじ曲がってしまったわけですが、そのねじ曲がりをカバーする役割を果たしたのが無利子・無保証のコロナ資金です。

無利子・無保証の資金で市場はねじ曲げられた後には、それなりの副作用が待っていることは言うまでもありません。

その最大の副作用は、ずばり、コロナ資金調達企業の返済負担増です。

コロナ禍の回復まで一定の期間を要するものとして、多くのコロナ資金で、1年から最長5年の元本返済据置期間が設定されました。

制度上最長5年とされましたが、多くのケースで据置期間は1年から2年間となっています。

元本返済据置期間が長ければ長いほど、あとの返済負担が重くなります。

民間金融機関からのコロナ資金で、仮に据置期間1年で10百万円調達した場合の据置期間終了後の元本返済額は年間1.1百万円、調達額30百万円の場合、3.3百万円に達します。

これらの返済負担増は、既往借入金に上乗せされます。

コロナ禍が今後完全解消される見込みが薄い中、年間1百万円から3百万円の追加フリーキャッシュフロー(FCF)が必要になってきます。

実際、お客様の会社の資金繰り表を修正していると、社長から「意外と、返済額が増えるなあ」と言う声が上がります。

 

とはいえ、「あの時、借りなきゃよかった」と言っても、ことは始まりません。

コロナ資金を調達した時には、事業継続のため、あの資金は必要だったわけで、コロナ資金のおかげで今があるわけです。

「コロナ資金のおかげで返済が増えて大変だ」と嘆くのではなく、コロナ資金返済に必要なFCFの創出に向かって、ビジネスモデルを革新し、コロナ禍でもしっかりと儲かる会社にしていくことが大切なのです。