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【中小企業の銀行対策】会社と個人を厳格に分ける

会社と、取締役等の個人は別人格です。

言うまでもないなく、会社のおカネは会社もの、決して個人のものではありません。

 

ところが、特に中小企業、小規模事業者では、それが厳密に運用されていないケースが散見されます。

社長の感覚からすると、「会社のカネは俺のカネ。それがなんで悪い」となるわけですが、これでは対外的にも社内的にも示しがつきません。

特に、現金商売の場合は、お札に色がついていないため、会社のお金か、個人のお金が判別がつかなくなるケースもあるようです。

 

その昔、誰もが知る悪徳商法の会社の元従業員の人と話をしたことがありますが、彼がその時、こんなことを言っていました。

「夕方、お客から集金したカネで、そのままみんなで飲み行っていた」

最初聞いたときは冗談かとも思いましたが、どうもそれが本当のところだったようです。

 

それはさておき、現金取引は、会社と個人の混同が起きる原因です。

今時、現金取引なぞ、怪しい限りです。

きっちりとお金の流れがわかるように、銀行振込にするのは当然のこと、キャッシュレス化の流れが加速する中、クレジットカードや電子マネーの利用をどんどん促進すべきです。

今となっては、現金は管理コストが嵩みます。

お釣り用の小銭を用意するにしても、金融機関の店頭では当たり前に両替手数料がかかります。

どうしても現金取引が発生する場合には、現金出納帳によって紙幣、硬貨をしっかりと管理する必要があります。

 

現金出納帳が十分運用されていないと会計事務所も困ります。

代表者への貸付金が発生する温床でもあります。

代表者への貸付金は、実態BSの棄損に直結し、金融機関の格付け引き下げを招きます。

先日は元参議院議員が会社のお金を横領し、捜査当局に逮捕されるような事件も発生しました。

現金管理を徹底しないこと自体、会社と経営者個人にとって、無視できないようなリスクを内包しているのです。

他方、会社と経営者個人を厳格に分けることができるようになれば、経営者保証ガイドラインに乗って、連帯保証債務の解消を実現できる可能性ができます。

経営者保証ガイドラインに乗って連帯保証債務を外すことができれば、オーナー一族以外への事業承継や、M&Aの売り物件として有力な物件となりえます。

会社と個人を厳格に分けることは重要でもあり、オーナー一族にとってもメリットが極めて大きいのです。