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【中小企業経営の掟】役員報酬は生活水準に合わせよう

中小オーナー企業では、会社と社長兼オーナーは一心同体です。

社長は会社の借入金に連帯保証債務を負っているため、運命共同体です。

それ故、いわゆるサラリーマン社長とは違って、オーナー社長は大変な仕事です。

また、損益計算書を見た時に、販管費の最上部に表示される「役員報酬」は金融機関の担当者には目立つ存在です。

 

利益が想定以上に出ると見込まれた時に、「役員報酬」を倍!、ってのもどうかと思われます。

役員報酬が増えた分だけ、社長個人の住民税や社会保険料が重くなるので、痛し痒しのところです。

 

一方で、赤字に転落し、収益改善が必要となった時に、ぱっと見から「社長、役員報酬下げられてはいかがですか?」となりがちです。

確かに、赤字となった経営責任を明確化するという点においては、「役員報酬」の減額は意味があありそうです。

しかしながら、経営者でも、サラリーマンでも、仮に収入が減少したとしても、従来からの生活水準を落とすというのはなかなか容易なことではありません。

当然、家族からの反発も出てくるでしょうし、奥様の場合は、尚更です。

現実的な生活水準以上に、役員報酬を減額すると、次は、会社のお金が持ち出しとなってしまうケースが散見されます。

会社の持ち出しとは、会社から社長への貸付金が発生するわけで、融資を受けている金融機関の査定上、大きなマイナス要因で、実態ベースの株主資本を毀損します。

貸付金が簿価純資産がくを上回るような事態となれば、実態ベースでは、実質債務超過になってしまい、追加のニューマネーの調達が難しくなりかねません。

 

中小企業オーナー経営者は、自らの家族を守るためにも、安直に役員報酬を減額するのではなく、正当な役員報酬を受け取るため、トップラインの引き上げと原価、経費の圧縮に弛まぬ努力を費やさねばならないのです。