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【中小企業のコロナ対策】「特例リスケ」は体質改善の千載一遇のチャンスなのだ

新型コロナへの政府の中小企業の施策の一つが、「特例リスケジュール」です。

一般には、セーフティネット4号保証や、無利子・無担保の借入が知られていて、業種、業態を問わず、数多くの中小企業がコロナ融資を受け、急場を凌ぎました。

その一方で、政治家はほとんど語らず、新聞紙上にもほとんど出現しませんが、コロナで苦しむ中小企業を対象に、最長2年間、元本返済を止めてしまう「特例リスケジュール」(通称「特例リスケ)」という制度が存在します。

都道府県の中小企業再生支援協議会が調整役となってもらい、元本返済を止めれば事業が存続することを大前提として、まずは1年間、最大2年間に渡って各金融機関に元本返済を猶予してもらうというのがこの「特例リスケ」です。

DD(デューデリジェンス、資産査定)等を行うことなく、書式3点でもって「元本返済を止めて頂ければ弊社は事業継続ができるのです。債権者の皆様、どうぞご協力下さいませ」とお願いする比較的簡易な方法で元本返済を止めることができる制度です。

 

「特例リスケ」の多く場合、特に飲食店等「感染拡大防止のため、営業を自粛して下さい」とお上から発せられた中小企業はワラをも掴む思いで「とにかく、資金ショートをする前に、返済を止めてくれ!」という悲痛な状況下で「特例リスケ」が実行されるというのが現実でした。

確かに、リスケジュールで金融機関の信用には傷がついたわけですが、緊急事態宣言が断続的に発せられていた昨年から今年にかけては、飲食店等に取っては「特例リスケ」は止むを得ない選択でした。

 

「特例リスケ」が制度としてスタートしてから早1年半以上が経過しました。

「特例リスケ」の要請をした時に提出した「新型コロナウイルス感染症 ビジネスモデル俯瞰図」に基づいて、着実に体質改善を図れているところと、そうでない中小企業との明暗が分かれてきました。

1年間の「特例リスケ」を1回延長すれば、最大2年間、元本返済が止まります。

その間に、経営者が不採算なセグメントを切り捨て、With コロナ、Afterコロナを見据えて、筋肉質な経営体質に転換し、コロナ前以上のFCFを創出できるようになれば、もしかすると、「特例リスケ」終了時には既往の借入金に加えて、コロナ資金の返済も約定通りにできるようになるかもしれません。

もしもそれを実現することができれば、その会社にとっては、新型コロナは強い会社に転換を果たすことができた千載一遇のチャンスになり得るかもしれません。

 

第六波の発生の懸念が蠢く中、新型コロナの封じ込めは楽観視できませんが、この新型コロナを契機として、会社を大改造する絶好のチャンスにしたいものです。