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【ウッドショック】コロナ禍の建築業への思わぬ逆風

コロナ禍、様々な業界に逆風が吹きまくっていますが、ここへ来て、建設業界、特に建築業がアゲインストにさらされています。

数ヶ月前から修正材を始めとして、輸入材の価格が上昇、大手ハウスメーカー各社が一斉に住宅価格を引き上げたことは記憶に新しいところです。

要因は色々ありそうですが、米国や中国でコロナの影響が一巡し、コロナの反動による好景気が輸入材の品薄を引き起こし、価格が上昇した、というのが定説のようです。

また、ここに来て、アジア諸国においてコロナが蔓延し、住宅資材の部品の一部が調達できなくなり、価格上昇ばかりか、納品の目処が立たない状況に陥りました。

 

主要な材木だけではなく、各種住宅資材の価格高騰は、建築業にとっては原価上昇に直結します。

ましてや、納品の目処が立たないとなれば、工期の遅延も避けられなくなります。

建築業者が工事代金を「担保」として資金調達するいわゆる引当融資(紐付き融資、とも言われる)を金融機関から受けている場合、原価上昇と工期遅延は、引当融資の返済に支障が出かねない深刻な状況をもたらします。

工事代金が役所や施主さんから入金されても、「この入金で返済してしまうと、給料が払えなくなる」とか、工期遅延によって、手貸の期日の延長や書替が必要になってくることも想定されます。

中国でコロナウイルスが蔓延した当初の2020年春にも住宅資材不足が発生しましたが、今回はもう少し傷が深そうです。

 

他方で、既に施主さんに提示している資材価格高騰前のお見積もりをそう易々と撤回して、「すみません、原材料単価が上がった分だけ工事代金に乗せさせてください」とは言い出せません。

こうした時だからこそ、見積段階での積算をより緻密にすることと、工事が進んでいく中での原価重視の現場管理がこれまで以上に重要となってきます。

緻密な積算と厳格な現場管理を反映したより精度の高い資金繰り表・受注状況表こそが金融機関との絆の証です。

 

引当融資(紐付き融資)の返済に支障が出ると、金融機関との信頼関係が揺らぎます。

引当融資をやってくれている金融機関との信頼関係を維持するためにも、社長以下役員・現場監督の力量が試されるのです。